
先日、プログラミング教育についてこんなニュースを見ました。
プログラミング教育、「準備していない」57%(読売新聞) – Yahoo!ニュース
小学校で2020年度に必修化されるプログラミング教育について、5割以上の区市町村教育委員会が準備を始めていないことが、文部科学省の委託調査でわかった。地域別では北海道は8割、東北も7割に上っており、地域間で取り組みの状況に格差が浮かんだ。
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各教委の必修化に向けた取り組み状況を4段階に分類したところ、「特に取り組みをしていない」が57%で最も多く、「教委で担当者は決めた」「教員研修などを実施」が各13%、「授業を実施」が16%だった。
プログラミング教育、「準備していない」57%(読売新聞) – Yahoo!ニュース
今日はこのニュースについて書いてみたいと思います。
「準備していない」が意味するもの
まず最初に気になったのが「5割以上の区市町村教育委員会が、プログラミング教育の準備を始めていない」というところ。これをどう読み解くかは難しいところです。
この記事は、どこか「プログラミング教育の準備が遅れている」という印象を感じさせるのですが、果たしてそうなのでしょうか。
以前、記事に書きましたが、プログラミング教育は必ずしもプログラミング自体をすることを意味しません。あくまでプログラミング的思考を学ぶことが目的ということでした。
プログラミング必修化といっても、英語と違って科目化するわけではありません。
今、プログラミング教育を準備していないからといって不適切というわけでもないでしょう。
「準備していない 57%」が意味するのは、準備不足というわけではなく、プログラミング教育とは今から準備する必要があるほど大袈裟なものではない、という認識の現れではなかろうかと。
プログラミング教育について報じるメディア側の認識と、実際の現場の認識の間に乖離があるのかもしれませんね。
地域による違い
「地域別では北海道は8割、東北も7割に上っており〜」
この一文が意味するのは、労働者に対するホワイトカラーとブルーカラーの比率の違いでしょうか。
パソコンを使った頭脳労働をするホワイトカラーが多い地域ほどプログラミング教育への必要性を感じ、肉体労働をするブルーカラーが多い地域ほどプログラミング教育への関心が薄いということなのでしょう。
一見、矛盾がないように思えますが、ブルーカラーの多い地方は全体的に薄給で労働時間が長い傾向があり、プログラミングを使うなどして業務効率化の恩恵を受けやすい気もしなくもないような。
実際のメリットと、いま必要性を実感できるかはまた別の話ということでしょうか。
取組状況の分類
今回の調査結果の各取り組み状況について見ていきましょう。
特に取り組みをしていない 57%
この結果については、プログラミング教育について何をどうしたら良いかわかっていない場合や、先述したように、そもそもプログラミング教育とはメディアがいうほど大袈裟なものではない、ということが考えられます。
教委で担当者は決めた、教員研修などを実施 13%
担当者を決めただけなのと、教員研修を実施していることでは、かなり振れ幅が大きい気はしますが、その両者を合わせてもこの層は13%しかいないという事実。ということは教員研修を実施しているのはわずか数%ぐらいでしょうか。
この層がこれだけ少ないという事実。
プログラミング教育必修化2年前の2018年でコレだけしか準備が進んでいないということは、2019年にみんなこぞって準備しだすということでしょうか。もしくはまったく準備しない可能性も。
こういってはなんですが、私たちのプログラミング教材「小・中学生向けプログラミング学習教材 Progra!」は、手軽なのでまったく準備しない方たちに喜ばれる気はします。
今後は多くの方からお声かけいただけるかもしれませんね。
授業を実施 16%
個人的に想像していたよりも、多くのところでプログラミング教育の授業をされている気がしました。
きっとプログラミング教育に一生懸命な方たちがいらっしゃるのですね。
来年あたりは、先行してプログラミング教育が行われていた学校の事例を参考に、他のところでも準備が進められるのでしょう。
問題は、先行してプログラミング教育を行っている学校と同じことが、いま準備すらしていない学校に行えるかどうか。
現状で先行してプログラミング教育を行っている学校は、外部人材を活用したり、デバイスを生徒に与えていたりと、少し特殊なケースが多いような気がします。
プログラミング教育の「平均」がどのあたりになるのか。注目したいところです。
まとめ
プログラミング学習界隈の人間としては、内容はどうあれ「プログラミング」という名を冠したプログラミング教育の必修化に大いに期待していますが、教育現場では、やっと準備しようか、といったところのようです。
個人的にはもっと準備が進んでいるようなイメージでしたが。私たちにお問い合わせをくださる方たちは、意欲のある方が多いのでそう思っていただけなのかもしれません。
来年も同様の調査が行われると思いますが、どんな結果になるか楽しみですね。