プログラミング教育の目的がわかりにくい?ソロバン教室で例えるとわかりやすいかも!

  • 2018.06.24

2020年から小学校での必修化が決まったプログラミング教育。
プログラミングという新しい分野の教育が、どんな目的で何をするものなか注目が集まっています。

小学校のプログラミング教育については、以前書いた記事がありますので以下リンクをご覧ください。

勘違いしていませんか?小学校のプログラミング教育必修化について確認しましょう!

この記事中にあるように、小学校のプログラミング教育とは、必ずしもプログラミング言語を用いてプログラミングをすることを意味しません。
プログラミング(コーディング)を一切やらなくても小学校でのプログラミング教育は成立します。

なぜプログラミングを行わないのに、プログラミング教育が成立するのか。
それはプログラミング教育の目的が「プログラマーを育てること」ではなく「プログラミング的思考を身に付けること」だからです。

この「プログラミング的思考を身に付けること」という言葉。
この言葉が余計にプログラミング教育をよくわからないものにして混乱を招いているようです。
多くの人が「プログラミング」に抱く先入観からすれば無理もない話といえます。

なんとかわかりやすく説明することはできないものか。
そう思っていたところ、言い得て妙な比喩を閃きました。

「小学校におけるプログラミング教育とは、ソロバン教室に子どもを通わせるようなもの」。

説明していきたいと思います。

プログラミング教育もソロバン教室も、目的は「能力開発」

例えば、あなたに小学生のお子さんがいてソロバン教室に通学しているとします。
さて、お子さんをソロバン教室に通わせている目的はなんでしょう?

きっと「暗算ができるように」「計算が早くなるように」などの目的を考えられたのではないでしょうか。
「ソロバンを使えるようになってほしい」と考えられた方はいますか?

これからの未来に必要だから、という理由でソロバンを習わせる方はいませんよね。
今後の社会でソロバンで計算ができるスキルは求められることはありません。計算ならコンピュータがやったほうが正確で早いです。

ソロバン教室に子どもを通学させる目的とは、ソロバン自体ができるようになるためでなく、ソロバンを使った計算を学ぶ中で身に付く「暗算力や計算力」などです。

小・中学校のプログラミング教育でも同じことがいえるのです。
プログラミング教育の目的とは、プログラミング自体ができるようになるためではなく、プログラミングなどを経験する中で身に付く「論理的思考力や課題解決力」なのです。

極論をいえば、他で「暗算力や計算力」が身に付くのであればソロバンである必要はありません。
他で「論理的思考力や課題解決力」が身に付くのであればプログラミングである必要もありません。

ソロバンもプログラミングも、子どもの能力を開発するための「手段」であり「目的」ではないということなのです。


小学校で行われるプログラミング教育の目的について少しは理解しやすくなりましたでしょうか。

小学校のプログラミング教育は、プログラマーの養成やプログラミングスキルの習得が目的ではありません。あくまでもプログラミングを通じた能力開発が目的なのです。

余談ですが、計算機が発売された当時は、計算機で計算したあとにソロバンで正誤を確かめさせられたそうです。
今となっては笑い話ですが、当時はそれだけ機械がまだ信頼されていなかったというエピソードです。

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