プログラミング学習をはじめるのに必要になるパソコン。
私たちのプログラミング教室でも、入会される際にパソコンのスペックについてよく質問されます。
今回は、小・中学生がプログラミング学習をするために使うパソコンのスペックについて考えていきたいと思います。
高スペックのパソコンは不要
結論からいってしまうと、小・中学生のプログラミング学習に10万円以上もするような高スペックのパソコンは必要ありません。
家にある数年前のパソコンでも十分です。
そもそもプログラミングをするために必要なパソコンは、大人が業務に使うものであっても高スペックである必要がありません。
高スペックパソコンが必要になるのは、画像や動画制作のようなビジュアルに関係する作業の場合です。
無論、パソコンが高スペックであるにこしたことがないのは事実ですが、快適さの違いにすぎません。どうしても高スペックである必要はありません。
小・中学生向けのプログラミング学習でパソコンを使う部分といえば、タイピング練習、プログラミング学習ソフト「Scratch」ぐらいなもの。
中学生向けにHTML+CSSをやる場合もありますが、低スペックパソコンでも十分まかなえる範囲の作業です。
具体的なスペックについて
ここでは具体的に小・中学生がプログラミング学習に使うパソコンのスペックについて、どれくらいのものを選べば良いのかを書いてみたいと思います。
種類
パソコンには大きく分けて、持ち運びに便利なノートパソコンと、据え置きのデスクトップパソコンがあります。
どちらのパソコンでも問題ありませんが、プログラミング教室に通学する場合はノートパソコンがオススメです。
ただし、パソコンの持ち込みを禁止しているプログラミング教室もありますので事前に確認が必要です。
OS
OSは、Windows、Mac、Linuxのどれでも大丈夫です。
小・中学生向けのプログラミング学習範囲では、Webブラウザで完結する場合が大半ですので、OSはどれでも問題ありませんし、OSのバージョンもWindows7でもWindows10でも問題はありません。
ただし、プログラミング学習に使う教材がWindowsのみに対応している場合などは、指定のOSである必要があります。
小・中学生のプログラミング学習では稀な例ではありますが、iPhoneで動作するiOSアプリを作る場合は、OSはMacでなければいけません。
CPU
パソコンの頭脳「CPU」についてですが、これは「IntelのCoreシリーズ」を選ばれるのがオススメです。
IntelのCoreシリーズには、i3、i5、i7、など種類がいくつかあるのですが、とりあえずIntelのCoreシリーズであれば学習用途には十分といえます。
メモリ
パソコンの作業領域であるメモリは「4G以上」がひとつの目安です。
ScratchやHTML+CSSであればそれ以下のスペックでもできるのですが、4Gを下回るとOSの動作に影響してしまい、パソコン自体が快適に動かなくなり学習に影響する場合があります。
HDD・SSD
パソコンの記憶装置であるハードディスク(HDD)の容量は、320GBぐらいのものを選ばれるとよろしいかと思います。
プログラミング学習で300GB以上を使うことはまずあり得ませんが、これ以下の容量しかないパソコンは、他のスペックが低い傾向がありますので注意が必要です。
最近はソリッドステートドライブ(SDD)というハードディスクよりも高速に読み書きのできる記憶装置があります。
ソリッドステートドライブは価格がハードディスクより割高になってしまいますし、そこまでの高速動作は小・中学生のプログラミング学習では求められません。ハードディスクで十分です。
ネットブックに要注意
パソコンの中には「ネットブック」という種類のものがあります。
ネットブックとはその名のとおり「インターネットを見るためのパソコン」であり、作業を目的としないため低スペックな傾向があります。
スペックが低いので家電量販店などで3万円ぐらいから購入できます。
子どもが使う最初のパソコンだしこれでいいかー、とネットブックを選ばれてしまうと大変。
私たちの教室ではパソコンの持ち込みもできるのですが、ネットブックの動作が遅すぎて学習がスムーズに進まない子がいます。
ネットブックでもプログラミング学習はできなくはありませんが、極端に遅いパソコンを使っていると子どもが積極的にパソコン自体を触ろうとしなくなり、結果的に学習にマイナス影響を及ぼしてしまいます。
ネットブックはメモリが4G以下でハードディスクが320GB以下なものが大半です。
ネットブックを誤って購入しないためには、それらのスペックを基準に選ばれるのがよろしいかと思います。
まとめ
最後にネットブックについての注意を書きましたが、基本的には数年前のパソコンでも小・中学生のプログラミング学習用途としては十分使えます。
せっかく高スペックのパソコンを買ったのに、子どもがパソコンやプログラミングに興味を持てなくてやめてしまった、という憂き目に遭わぬためにも、まずは低スペックのパソコンを選ばれるのがオススメです。